日本の就活は宗教。ビッグデータを駆使して採用面接を効率化してほしい。
例年,新卒の採用時期になると私のような末端の社員のところまで採用活動への協力要請がかかります。母校に赴いて弊社について宣伝して会社説明会への参加を促すようにというのが趣旨です。リクルーター活動というやつです。出張扱いになるので結構おいしいと言えばおいしい業務なので最初のうちは行っていましたが,段々日常業務が忙しくなってきたことと,今住んでいるところと母校は2,000kmくらい離れているので正直移動だけでも面倒くさく,今は全部断っています。
リクルーター用に過去数年の採用実績なんかの資料が配られるのですが,興味深いのがリクルーターの目的として「母集団の確保」というのが書いてありました。「採用活動の初期段階では一定レベルの学生(おそらく学歴のことと推察)の母集団をできるだけ多くすることが肝要」みたいなことが書いてありました。
私も数年前は就職活動をしていたわけですが,確かにどの説明会でもわらわらと大量の学生がいて「なんかニュースで見た万博の映像みたいだな」とか思っていました。たくさんの企業・学生をそれなりに適切な配置に分配する作業が就活だと思いますが,今考えると非常に煩雑で面倒くさい業務なんだなと思います。学生にとっては新卒の就活というのは文字通り一生に一度の行事ですが,企業にとっては毎年の行事なので効率化できるなら効率化したほうがいい業務だと思います。
「関連ワード検索ツール(仮名・β版)」というのがあり,人々がどのようなキーワードでgoogle検索かけているかを調べることができるのですが,就活関係では「日本 就活 宗教」とか「日本 就活 〇ね」とかがあって,それなりに多くの人が現行の就活制度に不満を持っていることがうかがえます。
Googleの採用方法はどんどんアップデートしているらしい
Googleは採用面接で「富士山を動かすにはどうしたらよいと思いますか?」といった奇抜な質問を唐突にぶつけ,それに対する応答で頭の回転のよさを測っていたともっぱらの噂のですが,今はそのような採用方法はとっていないそうです。なぜなら,その後データを分析し「富士山を動かすにはどうしたらよいと思いますか?」という質問に対して適切に答えられたかどうかと実際の業務の優秀さに相関がないことが分かったからです。
このようにgoogleは採用方法一つとってもデータを多角的に解析し分析することでより優秀な社員を効率的に採用できるよう常にアップデートしているそうです。
日本企業が現在とっている新卒一括採用での書類選考に始まりいったい何次まであるのか分からない面接という採用方針は基本的に高度経済成長期からほとんど変わっていないスタイルです。その間に時代もテクノロジーも変わったとはいえ同じ方法を踏襲し続けています。横並び主義の日本企業では個別の企業がいきなり採用方針を変えても全体はなかなか変わらないと思いますが,例えば経団連あたりが音頭を取ってビックデータをAIを使って分析するような組織を作って,就職面接時の点数と実際の社員の優秀さを紐づけるようなシステムを作れば理論的には就職活動自体を効率化できるような気がします。
ゆくゆくは新卒採用だけでなく転職面接にも応用することもできると思います。リクルートあたりが新規プロジェクトとしてやってほしいところです。
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