会社は老後の暇つぶし,承認欲求充足の場ではない
山梨県甲州市の田辺篤市長が辞表を提出し受理されました。辞職の理由は,物忘れが理由だそうで,なんと30分前の話を忘れることもあったそうです。何か特定の病気にかかっているわけではないそうで,単純に加老によるもので記者会見で「年を取りしんどくなった。年には勝てない。妻にも気を付けるよう言われている。」と述べています。
物忘れを自覚していたり,奥さんの忠告を聞くあたり,そこまで症状は重くない可能性はありますが,現実問題として30分前の話を忘れるのであれば,下で働く人たちからしたらやってられたものではなく,退任は英断だと言えるでしょう。ただ,田辺市長,御年74歳だそうでもっとずっと前から認知症の症状は出ていた可能性はあり,辞任遅すぎるのではないかという疑いは残ります。
雇用延長制度の誤算。定年退職者は意欲はないので,能力を発揮できないし,活躍もできない
1億総活躍時代の一環として定年延長がどんどん浸透しつつあります。内閣官房日本経済再生総合事務局が発表している文章によると「働く意欲がある高齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高齢者の活躍の場を整備することが必要」と述べられていますが,弊社にいる定年延長社員が会社に居続ける理由は「暇だから」、「会社にいたほうが楽だから」という理由です。それ以外の理由を本当に聞いたことがありません。中には,「家にいると家事をやらされるから会社にいたい。」と言い放つ人もいました。
内閣官房の主張の根底には,高齢者に意欲や能力があることが論理の前提条件となっていますが,少なくとも私の周りにいる老人に意欲はありません。能力についても,パソコンをまともに使えなかったり,その場しのぎの嘘を平気でつくような人もいて能力についても残念ながらありません。というのも,意欲や能力がある人はある程度計画性があるので,きちんと貯蓄をして老後の生活を楽しんでいるからです。
実際,高齢者の中にも尊敬できる人はいたのですが,そういう人は定年でスパッとやめるかせいぜい1、2年働いてやはりスパッと辞めていきます。そのため,残るのは意欲も能力もなくただ単に計画性も居場所もない使えない人ばかりです。別に私に直接迷惑が掛からなければどうでもいいのですが,ひどいことにチームにそういう老人が配置されると,使えない老人でもできる業務を作り出す業務というのが爆誕してしまい私も一部関わらざるを得なくなっています。これがまた難しく,先述の通りデスクワークはできないし,体力もないので肉体労働もできません。細かい作業はブーブー文句を言うのでまさに八方ふさがりで,とんでもない軽作業(社内配布物の配布)などしかやってもらうことがありません。
嘘のような話ですが,本当に起こっていることです。弊社は比較的古い会社なので,高齢社員の比率が多く,問題が顕在化しやすいという側面がありますが,内閣官房日本経済再生総合事務局の「働く意欲がある高齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高齢者の活躍の場を整備することが必要」という文言は,会社を老人ホーム化して社会保障費で賄えない部分の介護費用を会社に出させるためというのが現状と言わざるを得ないでしょう。
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