感情をなくしたら制服を着たマネキンだ

ただの道なのに安全眼鏡をかけないとルール違反だよ!

あまりにも会社で不合理なことにさらされ続けた結果,感情をなくしてルールに忠実に徹することで自己防衛しているとしか思えないような人がいます。

うちの会社は薬液などを扱うため,室内では基本的に安全眼鏡をかけないといけないというルールがあります。目に入ったら失明するような薬品も多くあるためこのルールはとても大事なルールです。

危険な薬品を扱っているときにこのルールを守らなかったら当然叱られるわけですが,それ以外の時,薬品を扱っていないで人と話している時とかは安全眼鏡をつけていない人がいました。話しているだけなら薬剤が目に入ることは普通に考えてあり得ないのですが,安全眼鏡をつけない雰囲気が醸成されてしまう恐れがあることと,可能性は低くても薬液が目に入ってしまう可能性もあるのでこの度上からの要請でこのルールが超徹底されることになりました。

部内のルールを改定して安全眼鏡をつけないといけない場所を逐一定義するそうです。安全眼鏡をつけることを徹底するところまでは分かりますが,眼鏡をつけないといけない場所とつけなくてもよい場所(デスクワークする部屋や会議室)を部内全箇所で定義するというのはなんか一抹の気持ち悪さを感じます。

うちの会社の社風上,一度安全眼鏡をつけないといけないと定義されてしまった場所ではどんなに安全そうな状況(まわりに薬液が全くないとか)だろうと安全眼鏡をつけていないだけで一部の人がマウントを取ってきて,場合によっては部内会議で報告までされてしまう可能性があります。

そしてさらに気持ち悪いのが安全眼鏡をつけないといけない場所を定義するのにわざわざ部員全員ががん首そろえて議論するというあきらかに無駄な会議が開かれました。こんなもの適当にメールで意見集約してやればいいのに20人くらいが一堂に集まって1時間くらい議論するんです。発言するのはごく一部の人でほとんどの人はただ聞いているだけです。会社員1人当たりの経費を含めた人件費は4000円~8000円くらいと言われているので,こんなしょうもないことで8万円~16万円くらいが経費としてかかっている計算になります。

もともと会社のルールでデスクワークだけする部屋や会議室は当然安全眼鏡つけなくてもよい区域として明記されています。うちの部署はデスクワークの部屋のすぐ隣に倉庫があって,その2階にも会議室があります。その間にただの道が10mくらいあるのですが,そこが安全眼鏡区域かどうかですごいもめました。この10mの道の間は草が生えているだけで危険なものは全くありません。行き先も使ってない備品とかがあるただの倉庫です。にもかかわらず会社の規則に屋外は基本的に安全眼鏡を着用するという文言があるという理由だけでこの10mのただの道も安全眼鏡着用区間として設定すると課長や部長は言い張ります。

普通に考えて絶対危険ないから眼鏡せんでええやろ。。。

課長と部長以外の全員はそう思っていますが,言ったところで押し切られるのは目に見えているので誰も文句は言いません。(人件費が。。。)

一方で,会社の規則で出退勤時については屋外でも安全眼鏡しなくてもよいと書いてあるので道は道でも出退勤時の場合は安全眼鏡つけなくてもいいというのです。こっちのほうが距離も長いし薬液を運ぶ車なんかも通るのでどちらかと言えば危険度は高いです。

会社で長くいると,「なんでそんなことをしたんだ!」と言われることが何度もあります。その際に何らかの基準や規定に従ったと言えばどんなにあほな行動でもなんとなく矛先が本人以外に向きます。(ルールが悪いとかマニュアルが適切じゃなかったとか)

こういう状況に何度もさらされるうちに自分の感覚よりも会社の規則のほうが行動規範として上位になってしまったのだろうと感じます。

たった10mの道で安全眼鏡をするかどうかなんてどうでもいい些細なことなのだけれども,その背景には規則>感覚ということを植え付けられてしまった人の怖さみたいなことを感じました。

変な例かもしれませんが,普通火事を見つけたら水や消火器を使ったり人を呼んだりすると思いますが,10mの小道で安全眼鏡をしなければいけないと主張した彼らはもし会社の規則に「火事を見つけたらその場で100回腕立て伏せをする」と書いてあったら多分腕立て伏せをすると思います。(なぜなら行動規範が規則>感覚になってしまっているから)

とても小さなことですが,日本の全体主義の現れみたいな感じがして非常にもやもやとした気持ちになりました。

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