金持ちが長生きする社会の到来へ
一回数千万円もする新薬の登場が迫っています。すでに認可済みの高額新薬としては抗がん剤のキイトルーダ(一回約120万円)、C型肝炎治療薬ソバルディ(一回約6万円)、抗がん剤のオプジーボ(一回130万円、年間3500万円)があります。さらに今後は白血病治療薬のキムリア(一回4000万円)、リンパ腫治療のイエスカルタ(米国では一回4200万円)などと言った未認可の薬が認可待ちとなっています。
ちなみにオブジーボは先日ノーベル賞を受賞した本庶先生の研究をもとにできた薬になります。
これらの新薬は保険適応されれば高額療養費制度により月間60万円程度の負担で使用できますが,認可されなかった場合は全額自己負担となります。こんな金額当然一般人には払えるわけないので,最新技術を搭載した高額な新薬の治療を受けられるのは金持ちだけとなりそうです。そもそも高額療養費制度があるとはいえ,月間60万円もの金額を負担することすら一般人には厳しいですし,そのための医療保険も特約を付けなければならないことを考えるとコストは計り知れません。
例えこれらの高額新薬が技術革新でお手頃価格になったとしてもそのころにはまた別の高額新薬が誕生しているはずですので必ず来る未来です。
高額医療費の件数は増加傾向
これらの高額な新薬は病気にならなくても間接的に私たちの負担となります。すでに保険が適応となっている新薬は使用された場合そのほとんどは医療保険から支払われるからです。2008年と比較し2016年は1000万円以上の医療費の件数は実に3倍に増加しています。これらの医療費の大部分は医療保険で賄われています。突き詰めていえば我々の給料から天引きされている健康保険組合費用から賄われているわけです。
薬と言うのは分子の構造が複雑になればなるほど合成の手間や収率が悪くなります。そのためなるべく低分子で簡単な構造の薬でかつ効果があればいいのですが,そのような薬はすでに研究されつくしてしまったためより複雑でコストのかかる薬が登場しているという背景があります。ちなみにバファリンの有効成分であるアセチルサリチル酸なんかは私程度の化学の知識でも機材さえあれば1週間もあれば作ることができます。
それに対して近年の新薬はバイオ新薬等新しい分野の化学研究から生まれたものでありその開発コストはとんでもない額にのぼります。そのため,高額な医療費になっているという背景があります。先ほどのオブジーボもノーベル賞級の技術が結集して誕生した薬になります。
また,日本は延命治療の保険料への圧迫が問題となっています。そもそも根治が期待できない人への治療に何千万円もかける必要があるのかという意見と人の命に費用対効果をつけるべきではないという日本医師会等の意見があり,なかなか難しい問題です。
私個人としては既に治る見込みがないのであれば無理な治療はせずに残された時間を有意義に過ごすことを優先しようと思いますが,そういう状況になったらやはり1日でも長く生きていたいと思うかもしれません。難しい問題です。延命治療を受けるか受けないかを1人1人が十分な知識を持って主体的に決断してけるような社会になればいいと思います。
インフルエンザの予防接種は必要か
ここで少し話を変えて社畜の愚痴になります。毎年秋口になるとインフルエンザの予防接種を受けるか受けないかの回覧が回ってくるのですが,大多数の人が予防接収を受けます。理由としてはインフルエンザになったら業務に支障が出て迷惑をかけるから。ということらしいです。
いや,インフルになったら休めよww
私は毎年絶対予防接種は受けますか?の欄に×を付けて回します。というか全員に回覧するのに○×を付けさせること自体なんか気味が悪いです。絶対影でインフルエンザの予防接種も受けない無責任な奴って言われている気がします。予防接種は受けていないですが,私は入社以来インフルエンザにかかったことはないです。むしろ予防接種を受けている人に限ってインフルに罹患している気がします。
予防接種を受けない理由としては,普段の生活に気を付けていればかからないだろうと思っていることと,もしかかるのならば若いうちにかかった方がいいと思うからです。今だったらインフルエンザにかかっても1週間くらい寝込むかもしれませんがまず間違いなく完治するでしょう。でも老人になってからだとそれこそ死因になるかもしれないです。実際インフルエンザとその合併症が原因での死亡者数は1万人を超える年もあります。
若いうちにかかっておけば抗体ができるはずなのでみすみす予防接種でその機会を失いたくありません。
あと,仕事のためにインフルエンザの予防する気はさらさらないのでたとえ後ろ指指されたとしても
これからも予防接種の希望調査は×で提出します