Amazon株は年平均153.9%の脅威のリターンだが,実際長期保有するのは絵にかいた餅
Amazonと言えば,GAFA企業のひとつであり,泉佐野市がふるさと増税でamazonギフト券を配るほど日本でも一般的な企業となっています。
(現在キャンペーンはすでに終了)
1997年にamazonは株式上場しているわけですが,当時の値段は1株あたり,18ドル(
約2000円)でした。もし,当時amazonの株を10株(約2万円分)購入していた場合現在は233,000ドル(約2,500万円)の価値になっているそうです。(3回の株式分割も考慮した値)
グロース株の典型例としてよく例示されるamazonですが確かに,2万円が24年間保有していただけで2,500万円になるのだから説得力はあります。実に1,295倍です。ただ,実際にamazonを長期保有して大金を儲けるのは非常に困難だということは想像に難くありません。
まず第一に1997年かまだ株価がたいして高くない2015年までにamazonに目をつけて購入することが難しい。2015年時点で保有していただけでもかなり先見の明がある(もしくは短なるまぐれ)と思いますが,2015年から保有していただけでは資産は6倍になるのみであり,2万円分保有していても12万円になるだけです。
数千万円レベルの資産を築こうとしたら数百万円を当時すでに史上最高値を記録していたamazonに投資してそのあと何回か来る下落局面に耐えなければなりません。普通の能力(資金面・精神力)の人には困難なことです。
一方,1997年に運よくamazonの株を保有していたとしても2005年に対2000年比で価値が半減しています(上図参照)。いわゆるドットコムバブルの崩壊です。この時の大暴落すらも売却せずに長期保有し続けた人だけが1,295倍というとんでもないリターンを得られていることになるわけですが,果たしてそんな人いるのでしょうか?
自分ならまず1997年にamazonの株を買おうとすら思わないだろうし,もし買っていても2000年より前にもういいやって売却益を取りに行ったと思います。少なくとも24年間長期保有することは凡人の私には不可能です。
私だけでなくほとんどの人にも無理なことの証拠として,amazon株を昔から(少なくとも2000年より前)から保有していた人や,これからamazonのように急成長する企業を名指しして資産を集中的につぎ込んでいる人がネット上ですら見当たらないことからもうかがい知ることが出来ます。
グロース株で儲けることができるならそんなに素晴らしいことはないのですが,上記の通り「じゃあ今時点だったら何を買えばいいの?」っていうのが分からないので絵にかいた餅です。
やっぱり退屈で時には市場平均にすら負ける高配当バリュー株投資か市場平均に投資するのがいいのかと思います。
もしそれだと退屈過ぎるとか投資に回せる資産がたくさんあるとかいう状況になったら一部の資産を使ってグロース株に回すのもありと思いますが,やはり資産運用のメインはバリュー株投資か市場平均が王道でしょう。
少なくとも「amazonのようなイケてる銘柄に集中投資して短期的にお金持ちになろう。だってamazonは1,295倍になってるじゃん。」というのは童の夢想のごとき話であろうかと思います。
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