配当再投資のタイミングによる複利効果への影響の考察

配当再投資はタイミングにより複利の効果の影響はどのように変わるのか

楽天証券に始まり,マネックス証券、SBI証券が海外株の最低手数料を撤廃しました。これにより,これまで一定額(1,111ドル)以上投資しないと手数料面で不利という状況が変わり,少額での買い付けがしやすくなりました。

今回の手数料の改定で具体的に一番大きいのは,米国株のリターンの源泉である配当再投資がしやすくなった点にあると思います。配当利回り5%の株を100万円買った場合,四半期に受け取れる配当金は1.25万円ですが,1,111ドル(約12万円)配当金をプールするには2年半もかかってしまいます。

実際には,他の銘柄の配当金や追加投資分と合わせて1,111ドル以上にして投資していた人が多いと思いますが,今回の手数料改定で純粋な配当再投資をすることが可能となりました。米国株はほとんど四半期ごとに配当金が得られるので,四半期ごとに配当再投資をすることが可能です。

ここで理系の私が気になるのは「配当金のタイミングでトータルリターンはどう変わるのか」ということです。四半期に1度配当再投資を愚直に実行したほうがいいのか,ある程度配当金がプール出来てから買う(例えば1年に1回とか)でも構わないのかということが気になります。

以下でこの命題について考察していきたいと思いますが,結論から言うと,配当再投資のタイミングによるトータルリターンへの影響は軽微であまり気にしなくていいという結論になりました。

配当再投資のタイミングによるトータルリターンへの影響についての考察

ここでは配当利回り5%の株を100万円購入して配当再投資のタイミングによりトータルリターンがどのように変わるか考察したいと思います。

ここでいう配当利回り5%とは,100万円投資したら,年間にトータルで受け取れる配当金が5万円ということを指します。もし,半年ごとに配当再投資した場合,その間に受け取った2.5万円についても半年分の利回り(2.5%)がもらえるので年間受取配当金は5+2.5×(0.05÷2)=5.0625万円となります。

ここから少しめんどくさい数学の話になるので興味ない人は飛ばし読みで良いですが,一般に年間配当利回り5%の株について,1/m年分の配当金が元本に組み入れられるとすると,1/m年分の利回りは5/m%となり,1年間の配当利回りは(1+5/m)^mとなります。半年であればm=2、四半期であればm=4です。

これを考慮すると,年間利回りが5%の場合,半年複利では5.0625%, 四半期複利では5.0945%となりそれぞれ0.0625%、0.0945%分お得となります。

また,このmを無限にした場合についての利回り、つまり, あり得ないことですが,配当金が瞬間瞬間ごとにもらえて,それを瞬間瞬間ごとに配当再投資する場合、配当利回りはexp(0.05)-1=5.1271%となります。(expは自然対数)

これらの計算式について詳しいことが知りたい人は「アクチュアリーのために生命保険数学入門」で検索すると出てくるサイトに詳細が載っています。(大学で数学を学んでいない人には少し難解かもしれません。)

今やりたいのはこの0.0625%、0.0945%、0.1271%がどれだけ有利になるのか算出することです。

利回りを5%として,100万円を1年複利で30年間運用した場合,30年後は412万円となります。同様に半年複利では419万円、四半期複利では422万円、無限複利では426万円です。

四半期複利と1年複利の差は10万円です。30年で100万円が4倍以上の400万円以上になっていることを考えると10万円という差は誤差範囲と言っていいでしょう。

というわけで,冒頭に述べた結論の通り,配当再投資のタイミングによる影響というのはほとんどないことが分かりました。とはいえ,5%という利回りを複利で30年運用するだけで元本が4倍以上になっているので,複利(配当再投資)というのは偉大だなと改めて認識することが出来ました。

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