【妄想シリーズ】2005年にJTの株を1000万円保有していたらどうなっているか

2019年の受取配当金は205万円

株式投資の魅力の一つは妄想だと思います。将来の妄想はあまりデータがないのでできることは限られますが,「過去〇〇していたら」というのは実績値があるので無限に妄想できます。

今回は「JT(日本たばこ産業)の株を2005年に1,000万円分購入しその後配当再投資したらどのようになるか」について考えて行きたいと思います。結果ですが,配当再投資するだけで,2019年の年間受取配当金見込みは205万円にもなります。これは2005年時点の年間受取配当金が15万円しかないことを考えると実に13倍以上になっていることになります。

妄想の前提条件

・2004年12月時点で1,000万円分のJTの株を購入
・毎年12月に受取配当金の分だけ新規にJT株を購入
・上記以外の追加投資は一切しない

という条件で考えて行きたいと思います。ちなみにこの15年間,JTは毎年増配しており,配当金は10倍近くになっています。

JTのIRページより

2004年12月のJTの株価は一株1,040円でした。1000万円を投じると9,615枚購入できます。(同社の最小単元は100株だが今回は妄想だし結果に大きな影響がないため考慮しない)。2005年の1株あたりの年間配当金(DPS)は16円なので,年間15.4万円の配当金が得られます。この15万円で2005年12月にJTの株を追加購入すると,59株購入できます。これを延々2018年まで繰り返すと,各年末時点での保有枚数と年間受取配当金の推移は下記のようになります。

1,000万円分を配当再投資するだけで,2005年には年間15万円だった配当金は2019年には205万円にまで増加しています。205万円あれば税金をひかれても164万円なので非常に大きい額です。もし,2000万円投資していたら328万円で,もうこれだけでセミリタイアできそうです。

とはいえ,JTの株に1000万円投資することをすすめない理由

この15年間に限って言えば,JTの株にまとまった金額を投資した場合非常に大きなインカムゲインを得られることが分かりました。これは,JTの配当金が年々増配してくれていて年間配当金が15年間で10倍近くなっていることが大きいです。なんとこの期間の平均増配率は19.4%です。営業利益はそんなに増えていないので,配当性向は年々増加しています。2019年には70%を超える見込みとなっています。まだ増配余力はあると思いますが,今後もこの15年間の水準で増配してくれることはないでしょう。実際,2019年はこれまで年10円増配してきた配当政策を年間4円に減少させる決定をしています。

この10年間に限って言えばJTへの投資は配当金収入の増大という意味では非常に優秀でした。しかし,次の10年には同じくらいのリターンは期待できないでしょう。配当性向が高くなっているためです。おそらく,数年くらいは大きな減配はないでしょうが,今後配当金は横ばいか微増程度になると予想されます。

今回の妄想の結論ですが,増配というのは配当金収入を増やす上で非常に重要なファクターということを示していると思います。2005年に15万円だった配当金が,2019年には205万円になるというのはかなり大きいです。これは,JTが毎年増配してくれたことが大きく寄与しています。

今後はこの15年間のような増配は期待できないでしょうが,少なくとも銀行に預けているよりはよっぽどマシでしょう。また,増配という観点で見たら米国企業が優れているので,JTもいいですが,ぜひ米国株も購入の対象にして欲しいです。

【過去200年のデータ】米国株+長期保有が最強な理由 私は米国株を中心とした高配当銘柄を長期に保有することで資産形成をすることを目的に投資...
定期的な配当収入+市場平均に勝てる可能性もあり 株式投資においては十分に分散された米国株式,例えばS&P500に連動するETFであるVOO...
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