【哲学者マルクス・ガブリエル】人がシステムのための部品のように感じる

マルクス・ガブリエル氏は「世界はなぜ存在しないのか?」で有名な哲学者

弊ブログでは会社での出来事について散々悪口を並べ立てているわけですが,そもそも老若男女大多数の人間が会社という閉鎖的な場所で極度にシステム化された生活を送ること自体が必ずしも正ではないと思っています。個別の事象の話はあくまでも話の種でありその時々の不満の対象の個人がいなくなればいいとかそんな単純な話ではないです。

老若男女大多数の人間が会社という閉鎖的な場所で極度にシステム化された生活を送ること自体が正ではない

少々回りくどいかと思いますので最近ひそかに話題の哲学者マルクス・ガブリエル氏の言葉を引用して説明したいと思います。

ちなみに何が言いたいかというと,会社や閉鎖的なコミュニティーに適合しないというのは人間であれば正しい発想であり,その感情を自分で否定してはいけないということです。

マルクス・ガブリエル氏【完璧な秩序は悪】

マルクス・ガブリエル氏は「世界はなぜ存在しないのか?」で最近話題のドイツの哲学者です。彼の哲学的スタンスとしては自然主義(全てのものは自然科学で絶対的に説明できる)ということに否定的で,「ものごとはそれぞれ様々な見方がありそのどれも正しい」という相対主義的な発想をする哲学者です。「世界はなぜ存在しないのか?」というのはぱっと見よく分からないですが,世界というものについても相対的には無数の見方があるので一つに規定するように存在はしていないという意味になります。

究極のダイバーシティ論みたいな感じなので一応ダイバーシティの推進を目標にしている日本でも将来的にもっと流行る可能性があるので「世界はなぜ存在しないのか?」等を読んておいてもいいかもしれません。

彼はドイツ人ですのでその思想背景には第二次世界大戦のナチスドイツのアンチテーゼ的な影響も感じます。

さて,マルクス・ガブリエル氏は東京の渋谷を訪れた際に以下のように述べています。

日本は完璧なシステムだ。究極の経済的な効率性。でも人がシステムのための部品のようにも感じる。資本主義の世界では人間とシステムが逆転してしまう。「シンギュラリティ(AI等のシステムが人の能力を超えて逆に人間を支配すること)」は30年前に既に起きていたんだ。ずっとテクノロジーが人間を使ってきた。

日本には2つのものが混ざり合っているね。秩序のもとにある瞑想的な静けさ,そしてクレイジーな混沌だ。働きすぎ,高度なシステム,ラッシュアワーのストレス。表面的には瞑想的な平静さを保っているが,内心は穏やかじゃないのだろう。

こんな社会が出来上がったことは本当に驚くばかりだ。素晴らしい文化,経済的,政治的な成功。でも間違いなく抑圧的だ。「悪」には2種類あるとシェリングは言った。一つはドナルド・トランプのような構造を破壊する「混沌の悪」。もう一つ「構造に宿る悪」もある。あまりに完璧な秩序は悪なんだ。

ちなみに私はバリバリの自然主義者なので彼の主張に同意できない部分もあるのですが上記の発言にはとても同意します。日本はまさに「構造に宿る悪」を体現してしまっていると思いますね。空気を過剰に読まないといけなかったり,体を壊すまで働かないといけなかったり。法律で決められたこと以上に守らないといけない秩序ががんじがらめになっており,生きづらいと感じることも多いです。冒頭に述べた

老若男女大多数の人間が会社という閉鎖的な場所で極度にシステム化された生活を送ること自体が正ではない

というのはこういうことを指して言った言葉になります。

ある程度の割り切りが必要

とはいえ,秩序は必要です。彼の「あまりに完璧な秩序は悪なんだ。」という発言の中で重要なのは「あまりに」という部分だと思います。なんでも丁度いいのが一番ということですね。本を買ってもいいですがyoutubeでもマルクス・ガブリエル氏の思想に触れることができますので一度見てみてもいいかと思います。

ちなみに私は「あまりに完璧な秩序」に反抗すべく有給休暇をなるべく使うようにしたり,意義を感じない飲み会には参加しないようにしています。

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