1日30分の練習でも毎日すればそれなりにはなる
現在の平均寿命は80歳そこそこですが,今後は人生100年時代が到来すると言われています。また,楠木新氏の「定年後」という本がベストセラーになったことが一時期話題になりました。本の趣旨は定年後の長い人生をどう生きるかについて,収入の面や生きがいの面から論じた内容です。こういう本が売れた背景には会社以外に収入や人とのつながりがほとんどない人が一定数いることが読み取れます。
定年後の収入と生きがいをどうするかですが,私の結論としては収入は米国株(配当金)投資で賄う。生きがいは趣味のコミュニティーに入ればいいと思います。趣味コミュニティーはもちろん何でもいいのですが,私のおすすめとしては楽器演奏です。楽器演奏もどの楽器でもいいですが,初心者が比較的参入しやすく発表する場も多いということでオーケストラの弦楽器をおすすめします。楽器演奏は認知症の予防になるという研究もあり健康寿命を延ばすという意味でもおすすめです。
大人になってから、初心者でも楽器は始められる
楽器演奏と言えばハードルが高いイメージがあります。特に子供の時から英才教育を受けなければいけないのではないかというイメージもあると思います。確かに一角のレベルになろうと思ったらその通りなのですが,趣味として始めてそれなりのレベルを目指すのであれば大人になってからでも可能です。楽器演奏と脳の機能の研究では大人になってから楽器演奏を始めた人でも脳のある特定の部分が成長したという結果もあり,初心者の大人でも本人のやる気次第でまだまだ可能性があることが証明されています。
初心者が楽器演奏を挫折しない唯一のポイントは「辞めない」ということです。当たり前なのですが,大事なポイントです。私自身大人になってから弦楽器を始めました。その間に何人か同じように初心者から楽器を始めた人がいたのですが,何人かはうまく弾けるうんぬんの前にそもそも辞めてしまいました。やめてしまったら当然それ以上うまくなることはないです。せっかく始めたのになんか色々もったいないです。別にどんなに下手でも趣味なので辞める必要なんてないのですが,本人的にはなかなかうまくならない葛藤などでつまらなくなってしまったのでしょう。
私もまだまだ本当に超へたくそなのですが少なくとも辞めてはいません。色々練習方法など試して一番効果的だと感じたのは「毎日練習する」ということです。恐らくどの活動にも共通する王道の方法だと思いますが,楽器の練習にも当てはまります。以前短期間でそれなりに上達する必要がある状況になったことがあるのですが,毎日15分でも30分でもいいので練習したらなんとかなるレベルまでは弾けるようになり事なきを得ました。
私は25歳の時に全くの初心者からオーケストラに入団し弦楽器を始めました。その際に楽団の団長に言われたこととして印象深いのは,
「楽器が弾けるようになってから演奏会に出演しようと思ったら一生出演できないよ。」
というのがあります。結構含蓄がある言葉だなと思いましたし確かにその通りだと思います。初心者で楽器始めようと思うと漠然とした不安があると思いますが,楽しいのでとりあえず「毎日30分練習することを半年は続ける」というシンプルなルールを自分で決めてチャレンジしてみるのもいいと思います。
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