今日は責任という言葉について私の考えたことをまとめてみようと思います。あくまで私の考えですので,“様々な意見のひとつ”くらいに思っていただければ幸いです。
責任とは
よくテレビドラマで「責任」といった言葉を見聞きします。また,実際私の勤める社畜でも「この件の責任者はだれだ!」とか「お前が責任もってやるんだよ!」と言うフレーズを聞きます。でも責任ってなんでしょうか?なんか,偉い人に都合がいいような言葉です。
責任:立場上当然負わなければならない任務や義務
goo辞書より
まぁ読んで字のごとくです。責任という言葉の説明としては違和感はありません。
でもこれってとっても窮屈じゃありませんか?「立場上当然追わなければならない」って基準が超あいまいです。責任の範囲を決めるのは自分ならいいですけど,大体責任って他人(嫌いな上司とか)が決めますよね。今回はあえてこちらの辞書の定義に異議を唱え,切り込んでいこうと思います。
英語では責任=responsibility
責任を英語にするとresponsibilityとなります。「response」+「ability」=「responsibility」です。こちらを日本語訳すると「応答」+「可能」=「応答可能」です。あれ?さっきとなんかイメージが変わりました。要は責任とは応答できること。なのです。例えばこういったケースを思い浮かべてみましょう
・あなたは上司から資料作成を頼まれました。説明先はあなたもよく知っている人で,どのような資料構成にしたらよいかあなたにもイメージがあります。しかも,今日の業務は忙しくなく,資料作成に必要な時間は定時までに十分とれそうです。
これはresponsibility=応答可能ですよね。私もこれでしたら頼んできた上司に心から「責任もってやります!」と応答できます。
もう一つのケースです。
・あなたは上司から資料作成を頼まれました。説明先はどんな細かいミスでも激高し,ミスしたら永遠になじらる苦手な取締役です。それなのに,あなたにはどのような資料構成にしたらようかのイメージはなく手探り状態です。しかも,定時5分前に言い渡されました。明日使う資料のため残業しなければなりません。今日は子供を幼稚園に迎えに行かなければならないのに。。。
これは完全に応答不可能です。そして現在の私の社畜でよくある光景です。私は子供はいないので最後の一文は関係ないですが,子供さんがいる人でも全然お構いなしです。これでは先ほどの例と異なり「責任もってやります!」とは(心の中では)言えないですよね。しかし,断ったら100倍返しになるのは分かっているので,嫌々残業する。当然生産性も悪く時間はかかります。
しかし,このような状況でも責任もってやりますと心から言える人はいます。とにかく会社で出世したい!他のことは2の次!という価値観の人でしたらなんの問題もなくむしろチャンスととらえるかもしれません。でも私は嫌です。要は,価値観の問題です。できる人、やりたい人がやればいいのです。やりたい人がいなくて潰れるならばそれまでの会社です。本当に潰れるとなったら仕事を頼んできた上司の態度も変わるでしょう。
先ほどの仕事もたとえばこういった状況でしたら応答可能になるでしょう。
・あなたは上司から資料作成を頼まれました。説明先はどんな細かいミスでも激高し,ミスしたら永遠になじらる苦手な取締役です。そのため,あなたにはどのような資料構成にしたらよいかのイメージはなく手探り状態です。しかも,定時5分前に言い渡されました。しかし,上司は分かりやすく資料のポイント、まとめるデータのポイントをフィードバックしてくれました。しかも上司とは普段からコミュニケーションも円滑で,こちらの不明点についてもなんの気兼ねなく質問でき,疑問点を解消できました。これならば明日1時間早く出社すればなんとか仕上げられそうです。上司もそれでいいと言ってくれました。あなたは,しっかり定時に帰宅し子供の幼稚園の送り迎えに間に合いました。
どうでしょう?これならば誰も不幸になりませんし,仕事も終わります。しかもコスト0です。(むしろ無駄な残業代が減るのでコストダウンです。)
なんでこれができないのか本当に分からないです。(頼んでくる時にはもうキレているのでコミュニケーションとるどころじゃない。)
現在の社畜に定年まで勤めた場合の総手取り推算や日本企業の生産性の低さについて社畜コーナーにまとめました。よろしければこちらもどうぞ。
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