AI化の進行でなくなる仕事は働かないおじさんです。

働かないおじさんの存在意義は?AIで代替できます。

トヨタがついに働かないおじさんの存在を認めその対策に乗り出しました。働かないおじさんとは特に大企業で必ずいる,生産性が相対的に低い中高年社員の総称です。そういう人も有効に働けるような会社にできたら一番いいですが,トヨタですら匙を投げたところを見ると根本的に解決するのは不可能ということでしょう。

今後年功序列は縮小、能力のない人は淘汰されます 10月9日にトヨタの労使交渉が行われました。労使交渉の結果発表なので基本的には賃金やボ...

ただ,この働かない中高年社員というのは昔からいたはずで,「窓際社員」というワードが一般化されていることからも分かります。なぜこのタイミングで対策することになったのでしょうか?もちろんトヨタの言うように今後の企業の生き残りをかけて中高年社員の人件費がかさむのがきついというのもあるでしょうが,私はAIの発展がひとつの起因になっているのではないかと思っています。

窓際社員の意義とは「流動性知能」「結晶性知能」

人の能力は大きく分けて「流動性知能」と「結晶性知能」があります。「流動性知能」とはいわゆる記憶能力や情報を素早く処理する力で,学校の勉強も「流動性知能」に大別されます。いわゆるIQも流動性知能で,流動性知能が高い人は独創的なアイデアを生み出したり,問題解決能力が高いとされています。一方で,「結晶性知能」とは経験が土台となる能力で,日常の習慣、長年の経験からくるノウハウ・手順に関する能力です。

働かない中高年社員(窓際社員)というのは流動性知能が低い人ということができます。流動性知能が低いため,最新の技術についていけなかったりするので使えないと言われてしまうのです。ただ,これはある意味しょうがなくて,流動性知能は25歳でピークを迎えてその後徐々に低下していくと言われています。研究では10歳年上だとIQが3低下するというデータもあります。

ただ,流動性知能が低くても結晶性知能が高い人はいます。弊社でも流動性知能は明らかに低いけど結晶性知能はある中高年社員もいます。そういう人は過去の経験をよく覚えているので仕事の進め方で若手が困っている時に助言してくれたりします。この結晶性知能の有用性を買われてこれまで大企業では窓際社員を淘汰してこなかったのではないかと思います。

トヨタが顧問、相談役を縮小 2018年7月付でトヨタ自動車は顧問、相談役制度の縮小を決定しました。それまで61人いた顧問等を9...

AIが最も得意なのは過去のデータから最適解を見つけること

ただこの結晶性知能に急激に一石を投じることが出来るのがAIです。AIをあまり知らない人はAI=ドラえもんようなものを思い浮かべると思いますが,ドラえもんはまだ全然できていなくて,今できるのは膨大なデータを分析・様々な条件をシュミレーションして最適解を見るける作業です。この分野は急速に技術が発展していて,すでに画像認識の分野では人間を超えています。このAIが得意な分野というのはまさに結晶性知能です。これまで人間が長年かけて培ってきた経験・ノウハウをAIはデータさえあればはるかに短い時間・コストで身に着けることが出来ます。例えば,製造業では設備の異常を熟練の社員がその経験をもとにパトロールして見つけていましたが,AIの技術を使えば異常検知は画像認識技術を応用することで可能となります。

というわけでこれまで窓際社員が役に立っていた下記のような状況はAIにより急速に変化していきます。

AI化前
若手「どうしよう!問題が発生した!」
窓際「ああ、それなら20年前に同じようなことが起きてこうすればいいよ」
若手「(いつもは頼りないけどやっぱり経験は大事だ)」

若手「どうしよう!問題が発生した!」
窓際「ああ、それなら20年前に同じようなことが起きてこうすればいいよ」
若手「え、でもAIに分析させたらこっちの方が最適ってなりましたよ。別にいいです。」
窓際「。。。」

もちろんAIが実装されるのにはまだ時間がかかると思いますが,トヨタのように日本でAI技術に本気で取り組んでいる企業が,日本社会でこれまでタブーとされてきた働かないおじさんの改革に取り組み出したということは本気でAIで人間を代替しようとしているという流れを表しているのではないかと思います。

充分な給料でもどうしても比較してしまう 内定が出た学生時代のころは初任給の数字を見て 23万円ももらえるならどんなきつい...

↓ついでにブログ村のバナーもクリックいただけるともっとモチベーションアップにつながります^^
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

↓Betmobは投資記事に特化したまとめサイトになります。こちらも応援クリックお願いします。

関連広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする