数年以内にシステムをどんどんAI化することでマジで人件費の削減に乗り出した模様
最近テレビや新聞でAI、AIと盛んに喧伝されています。また,AIにより現在の仕事の50%はなくなるとかも誠しやかにささやかれています。とはいえ,シェールガス革命だって今から5年くらい前は今のAIのように,さもとんでもないインパクトが来るかのように言われていました。確かに米国は世界一の産油国になりましたが,当初言われていたようなほどのインパクトはありません。AIもそんなもんなんじゃないかと思っていました。でもあまり楽観視するのは危ないかもしれません。
YoutubeなどでAI研究の第一人者の松尾教授などの動画を見ると確かにここ最近の技術革新は目を見張るものがあるそうです。特に画像認識の領域においては人間を上回る結果が出てきており,技術的には今すぐ置き換えることができる仕事も素人の私ですら思いつきます。
とはいえいくら技術は素晴らしくてもそもそも日本企業はドメスティックでなかなか前例のないものを取り入れることには及び腰なので当分大事にはならないのではと思っていました。
しかし,そう思っていた矢先,先日弊社の最もドメスティックな部門でAIが導入されることが決定されたというニュースを知りました。しかもその部門のメインの事業です。もちろんごくごく一部のシステムを半ば試験的にAIを導入するようですが,はっきり言って弊社には珍しく素早い動きだと感じました。
というのも,多くの大企業の例にもれず,弊社では何か新しいことを始めようと思ったら永久かと思うくらいの決済&承認が必要です。はっきり言ってこんなペースで進んでいることは異例中の異例です。恐らく下からの提案ではなくて社長レベルのトップダウンの何か大きな権力が働いてプロジェクトが進行している気がします。
すごいと思うがちょっと怖い。ただチャンスでもある。
今回AIの導入が決定された場所は何か新しい知見が出るというよりかは人間を代替することができるかみたいな目的で導入されているような場所です。今回AIが導入されるのはごくごく一部に限られますが,おそらくそれなりに成果が出るでしょう。そうするとどんどん他の場所でも導入が検討されていくことが予想されます。これまで人間がやっていた仕事を徐々にAI化していくことを会社の偉い人は計画しているような気がします。
その結果あぶれた人がクビになるのか,異動になるのか,採用が絞られるのか現時点では不明です。多分全部がありうると思いますしトップはその思惑で動いていると思います。コスト削減で一番簡単なのは人件費を削減することです。人件費を削減した結果仕事の質が下がったら元も子もないですが,AIというむしろ人間よりも性能が高い可能性すらあるもので代替できるのであれば何の問題もありません。
経団連の中西会長が「終身雇用を続けるのは難しい」と発言しましたが,近い将来本当にそんな感じになるような気がしています。
とはいえ私自身は結構楽観的でむしろ労働者にとってはチャンスなのではないかと思っています。というのもAIの技術者というのはまだまだ人手不足です。そして,AI技術者はいわばプログラマーなので,現場の細かいことは分かりません。現場経験のある人の知識は絶対に必要になってきます。AI技術に使われているPython等のプログラム言語を今からでも学べばきっと社内で必要になる時が来るでしょう。多分弊社でもきっとそういう時代が数年以内に来ると思います。
40歳、50歳になってから新しいことを学ぶのは相当しんどそうですが,20台、30台であればまだまだいけるでしょう。最近AIがここまで言われるようになったのはディープラーニングという技術においてものすごいブレークスルーがあったためなのですが,それは2012年と比較的最近の出来事です。これから学んでも追いつけるはずです。
社内をAI化するプロジェクトに何らかの形でかかわることができたら自分の市場価値はきっと高まると思います。そういうプロジェクトにかかわることができたら社内的にも稀有で必要とされる人材になるだろうし,もしリストラされてもきっと別の会社で需要があると思います。というわけで,私も今後少しずつAIやプログラミングについて勉強していこうと思います。
幸いなことに私は数学やプログラミングのように物事がはっきり定義されていて白黒はっきり決まることが大好物です。
最近社内ではいろんなプロジェクトのアイデアがもう出尽くされた感があって,閉塞感が漂っているので,AI×ドメドメ企業という組み合わせは日本企業の起爆剤になりうるような気がします。
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