米国の利下げでさらに円高になり日本株はますます厳しくなる。

ドル円の均衡は107円。米国が利下げすると105円台もありうる。

日本経済新聞社と日本経済研究センターが算出した日経均衡為替レートによると,円相場の理論値は2019年1Q時点では1ドル=107円台前半となるそうです。米国がさらなる利下げに踏み切った場合,105円台が妥当になるとのこと。

輸出企業が多い日本では円高になると不利と言われており,実際ドル円相場と日経平均株価には特にここ10年くらいはよく相関があるように見えます。2018年は1ドル115円くらいを推移していたので,2019年以降は日本企業は厳しい状況になる可能性が高いです。

SMBC日興証券のウェブページより引用

そもそも,米国の利下げでなんで円高になるかというと,利下げにより景気後退感が高まり,リスク資産である株から安全資産と言われている円に資本が流れるためです。円高になると日本株が下がる理由は先に述べたように日経平均の構成銘柄は輸出企業が多いので,円高になると収益が下がるためです。この因果関係はとても分かりやすく,実際そのように動いているので戦後最大の景気拡大期と言われていた安倍政権での好景気は終わりを迎えようとしていると思われます。

そもそも,円がここまで信頼性が高いのは日本国債の保有者の大部分が日本銀行や銀行、生命保険会社、つまり日本人であるためです。よく日本人は一人当たり1,000万円の借金があるとか言われていますが,これは逆で日本人は国に一人当たり1,000万円借金をさせてあげているわけです。日本人の勤勉性の現れです。ほとんど自国内で国債を消費できているため,暴落等のリスクが低く安全資産となっているのです。

日本人の勤勉性が高いゆえに円の信頼が高くなっており,結果的に株価が下がるというのはなんか本末転倒というか頑張っているのに自分の首を絞めているみたいで非常に日本らしい現象です。(もちろん円高には円高のメリットもありますが)

この因果関係の発端は景気後退感が高まることにあるので世界経済の中心である米国が一番被害を被ってもよさそうですが,2019年もS&P500は過去最高をきちんと更新しており,米国株の被害としてはせいぜい「成長がにぶる」くらいになっています。米国株ホルダーとしてはうれしいことですが,日本人としては複雑な気分です。

個人的には景気が良くても給料が大きく増えるわけでもないし,逆に不景気になっても日本企業はあまりリストラしないのでむしろ不景気の方が仕事が少なくなるのでうれしいです。私は2013年のまだ好景気の恩恵が少なかったころと今の好景気の時の両方で働く経験がありますが,前者の方が明らかに業務量が少なかったし質も楽でした。不景気だと無駄な経費を削減しようとするので必然的に不必要な業務は淘汰されていた気がします。

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今は好景気がゆえに予算が余り過ぎていて明らかに予算消化のためのしょうもない仕事が増えていますし,マクロ経済が良くないにもかかわらず持続的な急成長を前提とした高い目標設定により現場は疲弊していると感じます。

リーマンショックみたいなのは困りますが,ある程度の不景気の中,給料は上がらなくとも米国株に投資して配当金という不労所得を増やしていくのが一番楽ちんだと思います。

【過去200年のデータ】米国株+長期保有が最強な理由 私は米国株を中心とした高配当銘柄を長期に保有することで資産形成をすることを目的に投資...
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