株価低迷中のナショナルグリッド【NGG】に40万円分新規投資

英国電力会社ナショナルグリッド【NGG】は高配当増配銘柄

ナショナルグリッド【NGG】は送電とガス事業を行っているイギリスの公益企業です。
かつてイギリスの電力事業は国営企業であるCentral Electricity Generating Board(CEGB)の統括下に置かれていましたが1990年にCEGBは解体されNGGは誕生しました。1995年にロンドン証券取引所に上場しました。

イングランドとウェールズが主な事業拠点ですが,アメリカ北東部にも送電網や買収によりガス会社を保有しておりアメリカ北東部も事業対象としています。

NGGはニューヨーク市場でもADR(米国預託証券)として取引されていて現地税約10%が非課税となるためその分お得な銘柄になります。

NGGの株価ですが,非常に低迷しています。英国株はブリティッシュアメリカンタバコもそうですが,プレグジットの影響を受けて2017年以降は非常に低迷気味です。逆に言えば割安で買えるともいえるので短期的なキャピタルゲインを目的にせず配当金重視の場合は適切な銘柄と言えるでしょう。また,最後に少し触れますが,NGGの場合2021年以降料金設定を今よりも下げないといけない可能性がありそのことも株価を押し下げている要因です。

今回は1枚56.1ドルで60枚、合計約40万円分購入しました。2018年の1株あたりの配当金は3.0ドルのため配当利回りは税引き後で4.2%となり優秀です。これで年間1万7000千円程度の配当金を受け取れる計算になります。

NGGは日本と同じ2期配当です。配当金の支払いは1月と8月なのですが,面白いことに支払額が異なっており,8月の方が1月の分より倍くらい違います。例えば2018年1月の1株当たりの配当金は1.1ドルでしたが8月は2.0ドルでした。
2019年1月のpay-outは当然過ぎているため2019年1月の分は受け取れないのですが8月に年間配当金の70%くらいが受け取れるはずですのでこのタイミングで購入しました。

NGGの配当金推移、売り上げ、営業利益推移

NGGの配当金は過去20年、2011年を除いてずっと増配しています(ポンド建て)。最近の配当性向は60%~80%と高めなのと増配率は年々縮小傾向ですが,年間2%くらいの増配は今後も期待できると思われます。売り上げと営業利益は多少年度によってばらつきがあるもののほぼ一定で安定的です。

NGGの営業CF、投資CF、フリーCF

NGGの各種キャッシュフローの推移です。公益企業のため安定な需要を背景として営業CFは安定的です。電力会社のため設備投資がかかるので投資CFは多めです。フリーCFもずっとプラス域を推移しています。リーマンショックの時ですらフリーキャッシュフローがプラスというのはすごいことだと思います。

2021年以降、利益が下がる恐れあり

冒頭も述べましたが料金の改定の関係で2021年以降NGGの売り上げや利益が下がる可能性があります。イギリスの電力料金はレベニューキャップ規制という制度で設定されるのですが,2021年に見直しが入る予定であり,レベニューキャップを決めるOfgemの発表によると電力料金の算定の一部に用いられる資本コストを従来の6-8%から3-5%に引き下げる方針を発表したためです。こちらについてはリスクではあるものの引き下げた根拠としてCAPMという国際的に認められた基準をもとにしているため大きな問題(長期的な大減配)にはならないだろうと思っています。レベニューキャップについては詳細をまとめて別途記事にしようと思います。

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