【社畜大国日本】健康でいるうちは生涯労働者
先日の記事でも紹介いたしましたが,ジャックスカードのジャックスが定年後の65歳まで働ける雇用延長制度をさらに拡大し最大70歳まで働くことができるエルダー制度を設立しました。
この制度自体は定年後の金銭的な不安を和らげるという意味で労働者の利益に沿う制度になるかと思います。
しかし,そもそも論として,年金がもらえる65歳以上でも働く必要があるということを示すニュースであり私にとっては非常にショッキングでした。
年金はもらえているはずなので,ただちに生活が立ち行かないということはないのでしょうが,働かないと生活レベルが下がるもしくは将来が不安ということなのでしょう。
そもそもこのような制度が今後拡大したとして,どのくらいの人が65歳以上も働いている(今後働く必要がある)のか、現在働いている高齢者の数について調べてみました。
65歳以上の人の65%は働いているという事実
内閣府が出している平成29年版高齢社会白書によりますと,60歳~65歳の80%が、65歳~70歳の65%が何らかの形で働いているそうです。(いずれも男性の場合)。70歳以上でもなんと33%の人が働いているそうです。
元気なうちは一生社畜!というのが日本の現状のようです。
労働人口のうちの高齢者の割合は年々増加中
全労働人口のうちの65歳以上の労働者の割合はこの10年間で3.7%も上がっています。
1980年と比較すると2016年では倍以上です。しかも年々増加傾向であり、今後も加速度的に増加していくことが考えられます。
増加しているのは非正規雇用
高齢者の労働増加の正社員と非正規社員の数の推移です。(会社役員は除いた数字)。正社員の数は微増に対して非正規社員の増加数が著しいことが分かります。
確かに、田舎で生活しているとお店や駐車場での交通整理や警備員の人は高齢者が多いように感じます。
① 全労働者に対する高齢者の割合は右肩上がりで上がっている
② 男性の場合65歳でも60%以上の人が働いている
③ 増加している背景には非正規雇用の増加が占める割合が高い
例えば自営業であったり、会社の役員であれば65歳を過ぎても働いてもいいかなと思います。しかし、データを見る限りでは非正規雇用の数の伸びが圧倒的に多いデータとなっています。非正規にもいろいろあると思いますが、基本的には時給でしかも1000円行くか行かないかと言った低賃金での就労環境がほとんどであると思われます。また,男性の場合は65歳でも過半数を超える人が働いていることになります。
貯金も投資もせずにせっせと消費しまくっていると確実に訪れる未来です。
希望の見えるデータも
ここまで悲観的に書いてきましたが,前向きなデータもあります。出典は同じ、内閣府のデータです。高齢者の人に「いつまで働きたいか」について問うたものです。
なんと40%以上の人は「働けるならいつまででも」働きたいという回答です。
「仕事をしたいとは思わない」という回答はわずかに1.8%しかいません。
私は絶対に60歳を超えて働くなんて考えられないです。ですのでこの結果には正直驚きました。60歳を超えると価値観も変わるのか、これまで30年以上も社畜として働いてきていきなり暇だと言われても多くの人は逆に困ってしまうのか、理由は分からないですがとりあえず大部分の高齢者は意欲的に働いているという結果です。
まとめ
65歳までの雇用延長はもうあたりまえになってきましたが,65歳を超えても就業している人の割合は現在でも過半数を超えており,今後ますます増加していく傾向がうかがえました。一方で彼らの就業意識は高く,「働けるうちはいつまでも働きたい」という人も40%もいるという結果でした。
もはや彼らのことは「マスター社畜」と呼んでもいいと思います。
今後ますます少子高齢化が進む中で,街中の労働者は労働意欲の高い高齢者ばかり。という世の中になりそうです。私はそんな社会の中で悠々自適にに配当金生活を送れるよう,若いうちに資産を築けるよう頑張りたいです。