政府・与党は配当課税について,財務省が20年度改正で5%の増税を税率を5%上げ25%とする必要性を訴えている件について, 20年度改正では見送る方針で調整していることが分かりました。配当課税とは株主が配当金を貰った時に徴収される税金で,地方税5%、所得税および復興特別所得税15.315%の合計20.315%が引かれてしまいます。
例えばJTの株を100株持っていれば1年間の配当金は15,400円ですが,株主の手元に実際に入るのはそこから配当課税20.315%を引かれた12,271円になります。3,800円近く課税されることになり決してバカにできません。
この配当課税の税率は所得に寄らず誰でも20.315%となっています。1億円分株を持っている人も10万円分しか持っていない人も等しく20.315%です。所得税は最高40%まで行くので不公平ではないかという議論が昔からありました。にもかかわらずどうして増税しないのかというともし増税したらお金持ちは日本株を売ってしまって海外株を買うか,そもそも税金の安い国に逃げてしまうので結局税収が上らないと言われているためです。
今回は見送られたのでいいですが,都度議題に挙がるのできっといつか増税されてしまうのではないかとひやひやしています。たった5%ですが,例えば年間50万円配当金を貰う人の場合2.5万円も余計に税金を取られてしまう計算になります。2.5万円を配当利回り4%の株で取り戻そうとしたら原資が62.5万円も必要です。そして,一度増税されたとしたらきっとなし崩し的にどんどん増税されていくことが予想されます。
思考停止で一度進んだら止められないのが日本です
この配当課税の増税ですが,個人的にはもちろん大反対です。ただ,今後医療費が高騰し所得税やら保険料がどんどん上がり続ける中で配当課税だけはずっと据え置きというのは不公平感があるというのは理解はできます。ですので,もしも配当課税を増税することで本当に税収が増えるのであれば一定の理解はしようと思っています。
ただ,先ほど述べた理由のように本当に増税による効果のある富裕層は海外に逃げるか,そもそも日本株は大部分を海外投資家が買っているので日本株を売って海外株にして結局税収は上がらないことが予想されます。
そのため,今の現状で世論の声に押されて配当課税を断行するのは思考停止以外の何物でもありません。そして一度増税したら最後たとえ効果がなかったとしても撤回しないのも日本の特徴です。そのため,たとえ増税したとしても税収は上がらず私のような海外に逃げるほどの資金力がない弱小投資家が痛い目を見るだけという最悪のシナリオが想定されます。今回このような話が出ているということは数年以内に実際に配当課税される可能性も低くないと思います。それまでに何としても資金力を上げてその気になれば海外に逃げられるくらいの投資家になってやろうと士気が高まるようなニュースでした。
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