今後年功序列は縮小、能力のない人は淘汰されます
10月9日にトヨタの労使交渉が行われました。労使交渉の結果発表なので基本的には賃金やボーナスに関することなのですが異例なことに今回はそれだけにとどまらずトヨタ内での機能していない中高年社員と人事制度改革についての話題もありました。
トヨタと言えば日本を代表する会社でありトヨタの賃金改定や制度改革は他の企業でもカスケードされることが多くトヨタに関係のない社員であってもサラリーマンであるならばその動向は注視する必要があります。
今回の発表で特に気になったのは以下の3つです。
・機能していない中高年社員の存在に危機感を持っている
・人事制度改革をしていくことを発表
・年功序列の賃金形態の縮小を発表
機能していない中高年社員の存在に危機感を持っている
トヨタ関係者の話によると,「リーマン・ショックまでは拡大路線が続き、働いていなくても職場の中で隠れていられた。最近はそうはいかず、中高年の『働かない層』が目立ち始めた」とコメントしています。トヨタと言えば,日本トップ企業であり日本の超優秀な人たちが集まっているはずです。にもかかわらず「働かない層」と名指しされるほどの人たちが一定数いるというのは驚愕です。これまでは何となくその存在に気づきながらも名指しして批判しづらかった「働かないおじさん」層にメスが入っていくことは必至でしょう。
人事制度改革をしていくことを発表
トヨタでは「何歳でこの資格に上がれる」という年功序列的な昇進システムがあったことを,人事本部の桑田正規副本部長が認めました。そして,そのシステムを今後見直しをし,若手でも抜擢できるシステムを拡充する方針を打ち出しました。それに先立ち,55人いた役員を23人に半減し,常務役員、役員待遇だった常務理事、部長級の基幹職1級、次長級の基幹職2級を「幹部職」として統合し「事実上の降格」を可能にする人事制度に変更しています。
多くの企業では役職定年などを除き一回昇進したら不祥事でも起こさない限り降格することはないですが,これからは成果を上げ続けないと降格されて減給されるようなシステムがどんどん広がっていくでしょう。ただ,成果を上げ続けないと降格されるというのはある意味当たり前だと思うので私は当然の措置だと思います。
年功序列の賃金形態の縮小を発表
8月に行われた労使専門委員会で,トヨタは初めて総合職の評価制度見直し,具体的には年次による昇格枠の廃止が発表されました。 曖昧だった評価基準を明確化しぶら下がっているだけの社員は減給もあり得るような制度へと改革していくそうです。
会社で一番かかる経費は人件費です。内需が縮小していく中で収益を確保するには海外に打って出るか経費を縮小するかです。トヨタですら役職や給料に見合わない働きをする社員が一定数存在するということはどこの企業でも,特にそういう社員が隠れやすい大企業には一定数いることが想定されます。そしてそういう人たちの人件費を削減しようという発想は合理的です。
日本は儒教思想の国なので年が上というだけで尊敬されます。このような社員もこの儒教の考えのもと淘汰されずに会社に居続けることができたわけですが、会社の存続が危ぶまれるとしたらさすがに容赦なくメスが入るでしょう。
大企業に入ったら安泰という時代は終わって死ぬまで出世争いに勤しむか給料以外の収入源を模索する必要がすべての人に必要になってきます。
とはいえ,トヨタの社員であればある程度の年齢までいけば年収は1000万円は軽く超えてくると思うのであまり能力のない社員は無駄な出費を抑えて30歳くらいからコツコツ積み立て投資していれば働かないおじさんの烙印を押されて昇給が望めなくても金銭面で困ることはないでしょう。
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