定期的な配当収入+市場平均に勝てる可能性もあり
株式投資においては十分に分散された米国株式,例えばS&P500に連動するETFであるVOOやIVVに投資するのが最適解の一つとされています。
これらのETFは手数料も十分安く(0.04%)長期的に資産運用できる人にとっては誰にでもお勧めできるETFです。
投資の神様と言われているウォーレンバフェットも彼の死後奥さんに「S&P500に連動するETFで遺産を運用しなさい」と言っています。
一方で私はS&P500ではなく高配当個別銘柄を複数銘柄分散させて保有しているわけですが,ある意味投資の王道とは異なることをしているわけです。これには大きく2つのきちんとした理由があります。
① 配当金という定期的な目に見えるキャッシュが得られる
② 市場平均を超えるリターンが得られる可能性がある
以下それぞれの理由についてデータを交えながら説明していこうと思います。
配当金という定期的な目に見えるキャッシュが得られる。
日本の企業で20年以上毎年配当金を増配企業は花王だけ(増配28年)ですが,米国株では167社もあります。それも胡散臭い銘柄ではなく,コカ・コーラ(連続増配57年)、エクソンモービル(連続増配36年)、ジョンソンエンドジョンソン(連続増配56年)など、超大手で有名企業な銘柄が多いです。
これはアメリカでは株主に配当金や自社株買いで報いるということがある意味当然のこととして浸透しており,減配した場合経営者は無能とみなされてしまうためです。日本の場合配当金はあくまで余剰金の分配という性格を持つため容易に減配しますし経営者の責任も問われづらいです。データとして米国企業は株主に対して配当金を出すことをかなり重視しているということは事実です。
容易に想像できることですがこういった何十年も増配してくれている企業に投資すると毎年の受取配当金は年々増加していきます。受取配当金が年々増加する理由は以下の3つの要因によるものです。
・企業が毎年増配してくれる
・配当金を再投資することで持ち株数が増える
・株を新規購入し持ち株数が増える
これら3つの要素がいわば掛け算で効くことで効果を発揮します。一方で市場平均であるS&P500は配当金を出さない企業や増配銘柄ではない企業も組み入れているため,毎年増配ではありません。また,配当金利回りも低いため,目に見える配当金というキャッシュフローを高めようとした場合どうしても劣ってしまいます。
投資をする上で目に見える配当金という給料以外のキャッシュフローがあるというのはたとえ額が少なくても精神衛生上とってもいい働きをします。
この効果は実際に投資してみないと分からないですが,周りで投資を始めた人も口々に同じことを言っているので再現性あると思います。
市場平均を超えるリターンが得られる可能性がある
投資の世界ではS&P500のようなよく分散された市場平均に投資するのが最適解の一つとされているのは冒頭述べた通りです。S&P500は大型米国株500社に時価総額加重平均した指標です。さて,500社もあればリターンを押し上げてくれる銘柄もあればリターンを押し下げてしまっている銘柄も当然あるはずです。
どのような企業がリターンを押し上げているのかジェレミー・シーゲルという経済学者が調べたところ,S&P500の中でも高配当の銘柄がリターンが高いことを突き止めました。
図は1957年から2006年までの49年間について配当利回りの多寡によりいくつかのグループに分けてそのトータルリターン(配当再投資を含めた総合リターン)を求めたものです。
結果,配当利回りが高い銘柄ほどトータルリターンが大きく,しかも市場平均を大きくアウトパフォームする結果となっています。
この期間の市場平均(S&P500)の平均年率リターンが11.13%に対して,最も配当利回りが高かったグループは平均年率14.22%となっています。たった2%の差ですが,55年間で積もり積もって,その差は4倍近くになっています。
私はそこまで市場平均をアウトパフォームすることにこだわりはなく,あくまで①の配当金という定期的な目に見えるキャッシュが得られることを主な目的にしていますが市場平均よりも早くお金持ちになれる可能性もワンチャン以上はありそうということは事実ですので少しは期待しています。
多くのブロガーが市場平均に連動するVOOやIVVに投資するのが一番いいと言いながら個別銘柄に投資しているのは上記の①、②の理由であることが多いです。また,個別銘柄はそれなりの資金力がないときちんと分散できたポートフォリオを組むことが難しいし多少は銘柄分析も必要です。ですので,とりあえず何も考えないで楽して儲けたい人はS&P500に連動するVOOやIVV、eMaxis Slimなどに積み立て投資するのがいいと思います。
一方で,多少の英語力もあって,投資自体を趣味にしたい人は個別株を始めることをおすすめします。
また,米柄分析は難しいしめんどくさいけど配当金の積み増しはしたいという人にはVYMやSPYDと言った比較的高利回りのETFもありますのでそういった選択肢もありうるかと思います。
↓ついでにブログ村のバナーもクリックいただけるともっとモチベーションアップにつながります^^
にほんブログ村