ESG×収益力は欧米の方が日本より2倍も高い。株価低迷中のアルトリア【MO】は世界2位
企業価値を図る物差しの1つのESGというのが最近注目を集めています。
ESGはE(Environment)、S(Social)、G(Government)の頭文字をとったもので,具体的には以下のような取り組みをしているとESGが高いと評価されます。
E(Environment)
・CO2の削減
・再生可能エネルギーの利用
・生産過程での廃棄物の低減
S(Social)
・供給網での人権問題への配慮
・個人情報の保護や管理
・製品の安全性の確保
G(Government)
・取締役会の多様性の確保
・適切な納税
・贈収賄などの汚職防止
また,企業の収益力を図るものとしてはROE(自己資本利益率)というのがあります。これは昔からある指標で,企業が資本をもとにどれだけ効率よく利益を挙げているかの指標です。ESGはどちらかというとコンプライアンス的な話で,ROEはお金儲けの話です。この2つは場合によっては相反するので両立するのはなかなか難しいです。
この相反する2つを掛け合わせたROESGなる指標が最近話題となっています。定性的に言うと,ROESGが高いということは儲かっているし、社会貢献もしているので一発屋ではなく持続的に収益を上げてくれ、ひいては長期的に株主の利益になってくれるだろうという見立てです。
このROESGを全世界の時価総額300億ドル以上、自己資本比率20%以上の263社を対象に調べたところ欧米企業のスコアが高かったそうです。日本の2倍もあります。ESGは日本頑張っているような空気がありますが,品質不正問題(S)や取締役会の多様性(G)などで点数を稼げていないようです。そして,そもそもROEが欧米企業と比べて致命的に低いのがROESGで水を上げられている一番の要因でしょう。
ROESGだけで企業価値を測れるわけではないですが, 2倍違うというのは大きな差であり,ROESGの観点からも投資対象は欧米企業の方が優れていると言えるでしょう。
株価低迷中のアルトリアグループはクソ株なのか
さて、この263社のうちROESG上位5社は以下のようになっています。()内はROESGの点数。
1位:ノボノルディスク(92.4)
2位:アルトリア・グループ(70.5)
3位:ヒンドゥスタン・ユニリーバ(67.0)
4位:イントゥイット(64.8)
5位:エヌビディア(52.9)
なんと2位におなじみのアルトリアグループが堂々ランクインしています。一般にたばこ産業は原価がほとんどかからないので利益率が高く,ROEをが高くなるのでROESGでは有利に働くと思われますがESGも高くないと上位にランクインはできません。JTは263社中94位です。
アルトリアグループは現在私が5,000ドル程度保有している銘柄です。
アルトリアは高配当たばこ銘柄の1つでジェレミーシーゲル著の「株式投資の未来」で最もリターンの高かった銘柄と紹介されていることもありインカムゲイン投資家に人気の銘柄の1つとなっています。
しかし、ここ数年の株価は芳しくなく市場平均に負けていることから実はクソ株なのではないかという意見も散見されるようになりました。
確かに,最近の株価は芳しくないですが,私はアルトリアはクソ株ではないと思います。長期的に見たら「株式投資の未来」で紹介されているほどではないにせよリターンが得られる銘柄の一つだと思います。何より高配当で配当金が多くもらえます。
アルトリアにはこれからも定期的に少なくとも2万ドルくらいは追加投資していきたいと思っています。
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