全従業員の半数が管理職の味の素が管理職の早期退職を募集【働かないおじさん】
最近大手企業がこぞって中高年社員の早期退職を募集しています。例えば富士通、キリン、東芝、みずほ銀行、エーザイ等いわゆる大手企業で顕著な動きになっています。2019年に早期退職の募集を実施した企業は35社で募集人員は1万500名超にのぼります。2018年は12社で4,120名だったので,実に3倍のペースでトレンドとなっていることになります。
会社は簡単に社員をクビにできません。業績悪化などの理由がないとなかなかクビにできないのですが実際そうなってしまった時には手遅れの可能性があるので早めに対応しておかないといけないという現状があります。しかも定年延長が65歳になりそのうち70歳になる可能性も高いです。定年延長というのは本人が希望した場合,明らかに体調面での問題がない限り雇用を延長しないといけないという結構企業側にとっては人件費がかさむ嫌な制度です。
今回の味の素の早期退職募集は50歳以上の管理職800名を対象に100人を目処に募集をかけています。もし100人を超えた場合でも受け入れるとしており,事実上50歳以上の管理職はさっさとやめてくれと言っているようなものです。というのも味の素は社員3,494人のうち1,600人が管理職と実に半分が管理職という恐ろしい人事構成となっています。
早期退職の募集を躊躇しなくなっているというのは明らかに潮目が変わっている証左です
これまでは日本の会社の中で暗黙の了解として「たとえ赤字でも雇用に手をつけるのは恥である。という空気があったが変わってきている」と人事コンサルタントの城繁幸氏は分析しています。そもそも会社的にコスパの悪い中年社員を解雇するというのは至極当然のことなのでそれが実行されてこなかった背景には日本独特の空気社会が背景にあることが類推されます。だからこそどの企業でもぬるま湯に浸かったような社員が蔓延し続けているわけですが最近経団連の中西会長や豊田章男トヨタ社長などが終身雇用は難しいと発言していることもありその神話が崩れ出している傾向だと思われます。
日本は空気社会であるからこそ,いったん大企業が口火を切ったらこぞって中年社員の早期退職募集をしてくると思われます。惜しむらくは多くの企業で年齢がある程度(大抵45歳か50歳)以上を対象としていることで,もし年齢制限がなかったら私もぜひ応募したいくらいです。投資をしている人の中には同じように考えている人も多いようです。
弊社も早く25歳以上対象とかでやってくれないかなぁ(切実)! https://t.co/KtSmdW5uKO
— ぺーいち💰ペンギンブーメラン🐧🐧🐧 (@peiichidesu) December 3, 2019
早期退職の募集トレンドの令和時代を生き抜く方法
とりあえず,これからの傾向として中高年社員の早期退職募集は加速度的に展開していくと思われます。その場合の最悪ケースとして,能力はないからこそ会社にしがみつく人と能力があったり,副業・投資をして収入のあてがあり,早期退職募集にもろ手を挙げて賛成する層に分かれることが予想されます。そうなった場合,悲惨なのは若手社員です。というのも能力がある人はどんどん辞めていき,会社に残るのは会社にしがみつかないと生きていけないようないわゆる使えない人材です。会社を辞めようにも若手には早期退職の募集がかからないのでにっちもさっちもいかない状況です。そうなると企業の底力も失われ内から崩壊するような気がするので,個人的には早期退職の募集は短期的には成果となっても長期的にはうまくいかないのではないかと思っています。正直今の若者はそういう最悪ケースを予想して副業や投資や転職活動をして人生のリスクヘッジをする段階にきていると思います。まぁ私は悲観的に物事を見る傾向にあるのでそうはならないかもしれませんが,とりあえず私はそういうことを前提として色々行動していこうと思っています。
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