ファミリーマートが時短営業を容認。800人の早期退職募集も断行。

セブンイレブンに続きファミリーマートも。コンビニ24時間営業は時代遅れか。

先日セブンイレブンが時短営業を容認することを発表しましたが,ファミリーマートでも24時間営業ではない時短営業を認めることにしたという発表がありました。フランチャイズオーナーが希望すれば原則時短営業が認められ,対象店舗は約1万5000店舗,ほぼ全店舗が制度の対象となるそうです。

弱い立場の人間でも地道に反抗することで現状を変えられる セブンイレブンジャパンは営業時間を短縮した時短営業を本格的に実施すると発表しま...

時短営業希望の加盟店は本部と協議をした上で,深夜の営業をするかしないかについて,毎日しないか日曜日のみしないかの2択から選択できます。また,従来通り,24時間営業する店舗に対しては,支援金を従来の月10万円から12万円に増額,日曜日のみ時短店にも日割りで支給するそうです。これによりファミマ本部から加盟店への支援金は年間100億円増加する見込みです。

都内で会見した澤田貴司社長は「加盟店ファーストであり,加盟店の意向に我々が合わせていく」と説明しています。また,時短営業の実施店が増えて本部利益が減少することについても「加盟店の健全経営が1番大事で、本部は経営努力で安定的に収益を上げていく」と加盟店に寄り添う姿勢を示しています。

セブンイレブンに追随する形とはいえ,ファミリーマートは非常に加盟店に優しい対応のように見えます。ただ,うがった見方が大好きな私としてはもっと別の狙いがあるのではないかと思っています。というのも同時に早期退職者も募集も実施しているからです。

ファミリーマートが800人の早期退職者を募集

ほぼ全店舗での時短営業を認めたファミリーマートですが,本部コスト削減のため2020年に全社員約1割にあたる800人の希望退職を募ると発表しました。1割と言えばかなりの割合です。ファミリーマートの2019年の平均給料は有価証券報告書によると667万円です。人を雇うと給料のほかに人件費もかかります。給料のおよそ2倍が人を雇う時に掛かる総経費と言われており,667万円を2倍すると1,334万円、800人で106億円です。なんと支援金の増額分とぴたり一致する結果となりました。

加盟店への支援金増額と同額の人件費削減をする澤田社長

ここからは私のうがった見方ですが,昨今のセブンイレブンなどの情勢を鑑みてファミリーマートの経営陣は時短店の容認は不可避と思ったのではないでしょうか。コンビニのようなBtoCの業界は企業イメージが大事です。全店舗の時短店の容認や,支援金の増額などを打ち出せば企業イメージのアップが狙えます。一方で,予算がかかってしまうということを口実に通常時はなかなか手が出せない人員整理を進めてしまおうということなのではないかと私はニュースを見て思いました。なんでもない時に早期退職者を募集したらニュースになった時に「なんだファミマはリストラをするのか!」と思われてしまいますが,時短店の容認と同時に行うことで「まあしょうがないよね」と思わせるのが狙いなのではないかと思います。最近様々な大企業で早期退職者募集がされており,人件費の割に生産性の悪いバブル世代の首切りがトレンドになってきています。市場が拡大していないのに,人件費ばっかりかさむ世代を首切りするというのは至極当然の結論かと思いますのでこの流れは当分続くでしょう。

様々な企業で早期退職者募集されていますが,多くの企業で早期退職の応募が定員を上回っている状況であり,辞めていく人はリストラというよりは「割増退職金がもらえてラッキー」くらいの感覚で辞めて行っていると思われます。(そういった人はそもそも優秀で次の就職先があったり,計画的に資産を築けている優秀な人だと思うので残された人たちはむしろ大変になっていることが推察されます。)

ただ,将来的に日本経済が低迷していった場合,本当のリストラ(企業は業績が悪いと整理解雇できる)が行われたり,しょぼい割増退職金での希望退職となる可能性は高いです。そもそも終身雇用を前提とした従来の雇用形態が崩壊しつつあるということを示しており,今回のファミリーマートをはじめ、エーザイ、キリンなど業種問わず早期退職募集がトレンドになりつつあります。

エーザイが業績好調も早期退職者も募集 エーザイの2018年4月~12月期の決算は純利益が前年同期の42%増となる399億円となりました。主...
65歳までの賃金+次の仕事の斡旋まで 経団連の中西会長やトヨタの社長が終身雇用を維持するのは難しいと発言したり、富士通をはじめとした大企業...

自分がいざおじさん社員になった時に人件費分会社に貢献できる人材に慣れているかどうかなんて誰にも分からないのでリスクヘッジのためにも若いうちからの資産形成が重要だと思います。

充分な給料でもどうしても比較してしまう 内定が出た学生時代のころは初任給の数字を見て 23万円ももらえるならどんなきつい...

↓ついでにブログ村のバナーもクリックいただけるともっとモチベーションアップにつながります^^
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

↓Betmobは投資記事に特化したまとめサイトになります。こちらも応援クリックお願いします。

関連広告

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする