日本人でも香港で中国政府に逮捕される可能性がある
香港の逃亡犯条例の改正に反対する雨傘運動が連日報道されています。この条例は犯罪者の引き渡しに関するもので,香港内にいる犯罪者や容疑者を中国本土に引き渡し可能とするものです。雨傘運動の女性リーダーの周庭さんが流ちょうな日本語で日本のメディアで主張を展開していたりと非常に話題になっています。
もしこの条例改正が可決された場合,香港国内で中国政府の批判するような言動(例えば今回のようなデモに参加するなど)をした場合中国政府に逮捕される可能性があります。ちなみにこの改正が可決されたら旅行者や仕事できている外国人も対象になるので日本人も無関係ではありません。
実際習近平政権になってから中国国内では12人の日本人が「スパイ容疑」や「国家安全危害罪」で中国政府に逮捕されています。たとえ本当に何もしていなくても日中関係がこじれていた場合観光客だろうが,仕事で出張で来ていようが難癖をつけられて逮捕される可能性が出てきてしまいます。
というのも中国の司法制度は著しく不透明で中国共産党の独裁下にあるからです。
香港政府の林鄭行政長官は罪状を限定すると説明していますが中国の司法は共産党の思惑通り動くのでありもしない罪をでっち上げられて逮捕される人が出るのはほぼ間違い無いです。
中国の司法が如何に不透明なのかを示す身近な例としては人気女優のファン・ビンビンの脱税の件があります。
ファン・ビンビンが当局に拘束されたと思われる時も報道などは一切なくファン・ビンビンが消息不明というニュースだけが流れました。
その後脱税容疑がかけられているということが公になり、彼女は裁判もなく8億8000万元の支払いをすることを受け入れることで自由の身となりました。8億8000万元といえば日本円で約146億円であり彼女は今後罰金のために働くような生活を強いられてることになります。ちなみに8億元を並べると人の背丈を超えるほどの大金です。
そもそも126億円もの罰金というのは刑が重すぎるし基準も明確じゃありません。日本であれば刑法で刑罰の範囲が定められているし裁判で争うこともできます。
そういった当たり前の司法制度が全くない中国に自由に裁かれるようになることを危機感をもって彼らはデモをしているわけです。
有名女優ですらこうなのですから,名もない一般市民は人知れず消されたとしても全く不思議はありません。
今回のデモを受けて林鄭行政長官は審議の無期限延期を決定しました。(2019年6月17日現在)香港の林鄭氏は中国共産党の息のかかった人だと言われているのでデモが身を結び条例の改正が撤回されるのは非常に困難だと思われますが,国際社会の一員としてこの問題を話題にすることで中国政府も無視はできなくなるので,もしかしたらワンチャンあるかもしれません。そのため,私たちにできるのは少しでも話題にすることでしょう。
香港の問題ですが,冒頭述べたように決して日本人に無関係ではありません。
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