株価暴落が起きるとしてドルコスト平均法はいつから始めたほうがいいのか

暴落が来たとしてもすぐにドルコスト平均法を始めたほうがお得

2013年ごろから始まった株高は終わりを迎え,そろそろ景気後退期に入るのではないかと囁かれています。経済指標としても米国債の長短国債利回りの逆イールド解消,ISM製造業景況指数が50を下回るといったようなニュースもあり,さもありなんという感じです。

とはいえこういった指標はあくまで目安であり,必ず景気後退やそれに伴う株安が近い将来発生するわけではないのですが,最近身近な人に積み立てNISAを勧めている身としては少し気になります。自分が損をするなら自己責任でしょうが,周りの人を巻き込むのはやはり良くないと思います。米国株を勧める上で,仮定として「過去の傾向では20年保有していれば損はしていない(株価が元の水準に戻る)。ただ過去の傾向なので今後どうなるかの保証はない。」という点についてはちゃんと説明して納得してもらってますが,私に勧められてすぐに暴落,長期的に見ても損をすることになったら忍びないとしか言いようがありません。

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当然今後しばらく景気後退せずに株高がある程度まで進行した場合,今すぐに投資を始めたほうが機会損失の点から見ても正解となります。一方,今から投資を始めてすぐに株価が暴落したら実際リターンはどうなるのかシミュレーションしてみました。もし,投資を始めてすぐに暴落したらリターンが毀損される場合,ちょっと様子を見るというのも選択肢としてあり得ると思ったためです。

今回は積立NISAのようなドルコスト平均法でのシミュレーションです。結論ですが,たとえ投資を始めてすぐに暴落したとしてもドルコスト平均法で投資した場合,今すぐ始めたほうが,収益額としては最大となります。

シミュレーションの概要について

今回シミュレーションを行ったのは下記の条件です。

・現在の株価を100として,それが今後50まで低下し,また100まで戻る
・一定の間隔・金額で積立投資(投資額は100)を実施(いわゆるドル・コスト平均法)
・その他の為替などの影響は考慮しない

①についてはS&P500のような米国の市場平均はたとえ暴落したとしても過去の傾向ではいつかはもとの水準に戻っているのでそれを踏まえた仮定になります。今米国株に投資している人は①については大前提としていると思うので妥当な仮定でしょう。(逆に①はもし将来そうならなかった時はリスクと言えます。)
株価推移を模式的に表すと下図のようになります。(超概略図ですが)

②についてはいわゆるドルコスト平均法を用いた投資法例えば,積立NISAを意識したような設定になります。

どちらも積立NISAでS&P500に投資する際の一般的な状況かと思います。さて,シミュレーションの結果を示したのが下図になります。赤字で示したのがそれぞれのタイミングで定額積立(それぞれのタイミングで100ずつ投資)を始めた際の株価が100に戻った時点での収益額になります。面白いことに暴落の最安値から定額積み立てを始めるよりも,暴落前から定額積み立てをしたほうが収益の額としては高くなります。これは,直感には反しますが,株価が元値に戻るとしたら暴落し始めた時も割安で買えているということになるのでその分収益が上乗せされることが要因です。

ということで,冒頭で述べたようにたとえ投資を始めてすぐに暴落したとしてもドルコスト平均法で投資した場合,今すぐ始めたほうが,収益額としては最大となります。また,今からつみたてNISAを始める場合,たとえ暴落したとしても投資額としてはたかが知れているので暴落というのはどのようなものか自分のリスク許容度を図ることにもなるのでそういった面でもメリットはあります。

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