定年まで働く気の人はS&P500でOK、早期リタイアしたい人は個別株も一案
積立NISAやiDeco制度などの拡充でこれから日本でも株式投資が一般的になっていくと思っています。今はひふみ投信のようなアクティブファンドが人気のようですが,情報が広まるにつれて,市場平均に投資するインデックスファンド、パッシブファンドへの投資も今後広がっていくと思います。
これから株式投資で配当金生活を目指そうと思っている人もいると思います。米国株投資は思っている以上に簡単なのでとりあえず口座を開設してやってみればいいと思います。証券口座としてはSBI証券や楽天証券がおすすめです。口座の開設方法は各種証券会社のサイトに詳しく載っているのでそちらを参考にすればいいでしょう。
これから投資を始める人はどこに投資をするか,特にS&P500のような市場平均に投資するのかはたまた個別株に投資するのかについてはあらかじめ決めておいたほうがいいと思います。後からいつでも変更できますが,手間と手数料がかかるのである程度は決めておいたほうが良いでしょう。
市場平均に投資するのか,個別株に投資するのかについては各人の投資の目的によって変わってくると思っています。
私が投資を始めた時,以下の3パターンの投資スタイルのうちどれにするか迷いました。
①市場平均(S&P500)に投資
②市場平均(S&P500)に投資した後に高配当個別株に投資して配当金を得る
③高配当個別株に投資
結局③を選択しました。理由としては,40歳台くらいまでには配当金で経済的な自由を得たいと思ったためです。また,配当金を徐々に積み上げるという行為が自分の性格に合っていると感じたためです。
もしも,今の仕事が好きでとりあえず定年までは辞めるつもりがない人は「①市場平均(S&P500)に投資」のパターンで十分だと思います。市場平均は長期に運用した場合,平均年率7%が期待できます。年齢にもよりますが,今30歳の人が毎年100万円を30年間運用した場合,60歳で9,400万円になる計算です。老後に1億弱を持てる可能性が十分あるのであれば投資先としてベストと言っていいでしょう。特にS&P500は勝手に構成銘柄も組み替えてくれて,手数料も安いのでセミリタイアを目指さない一般市民の投資先としては断トツで1位でしょう。
とはいえ,私は③高配当個別株に投資を選んでいます。これは,先述の通り40歳台くらいまでには配当金で経済的な自由を得たいということと,配当金を徐々に積み上げるという行為が自分の性格に合っていると感じたためです。市場平均への投資はとても魅力的ですが,S&P500の分配金というのはせいぜい1.5%程度で配当金というキャッシュフローを得るという目的にはそぐわないと思っています。また,ある程度の資金までS&P500で成長させて毎年取り崩すという方式は理屈の上では成立するものの実際やるのは心理的に困難だと私は考えました。(もちろんそれが全然困難でないならその方法もありだと思います。)
絶対定年まで働くという決意のある人はS&P500でいいですが,そうではなくセミリタイアを目指したい人は③高配当個別株にすべきと思います。当然個別株特有のリスクはあるものの,データの上では20銘柄以上に分散していればたいしてリスクは低減しないということが分かっています。また,高配当銘柄の方が市場平均よりもパフォーマンスが良かったという過去データもあります。(こちらについてはあくまでオプションですが)
また,②市場平均(S&P500)に投資した後に高配当個別株に投資して配当金を得るという方法についてですが,これは理屈上は成立するものの実際やるのは困難かなと思いました。というのも市場平均に投資するのと個別銘柄に投資するのではやはり違う点が多いです。個別銘柄は決算の情報を確認したほうがいいし,日々の株価の変動の仕方も異なります。慣れてしまえばなんてことないですが,数千万円程度までS&P500で資産を増やした後にいきなり個別株に参入するのは心理的に困難だと思いました。
まとめ
これから投資を始める人は投資の目的によって投資先を考えたほうが良いと思います。私は以下のようなパターンが良いと思います。
定年まで働く。老後の資金に充てたい→S&P500のような市場平均連動型ETF
セミリタイアをしたい。経済的自由を目指したい。→個別株
また,変わり種として,定年まで働くつもりだけど,投資をすることで毎月のお小遣いの足しにしたいという人がいました。既婚でおこづかい制のお父さん世代の方です。このパターンであっても個別株か,SPYDのような高配当ETFが回答となるでしょう。200万円くらい投資すれば月1万円くらいの配当金がもらえるのでちょっとしたお小遣い程度には充分なるでしょう。本当は配当再投資したほうが,トータルリターンは上がりますが,配当金を今の生活を充足させるという目的で使うのも全然アリだと思います。
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